憲法の理念に立ち「平和宣言」村民とともに21世紀を展望するムラづくりを推進 平成元年度施政方針 【写真:2】一、はじめに二、村政に対する基本姿勢三、本年度の重点事項 【写真:2】四、本年度の実施項目(1)学校教育、社会教育の充実並びに地域文化創造に関する施策 【写真:2】(2)産業・経済の振興に関する施策 【写真:5】(3)社会福祉増進のための施策(4)生活環境の整備に関する施策 【写真:4】(5)読谷飛行場転用計画実現について(6)残波岬地域及び海岸整備等の開発促進 【写真:2】(7)緑化および美化運動の推進 【写真:1】(8)行政区域の改善(9)行政機構改革及び執行体制の強化(10)平和行政の推進(11)比謝川沿岸整備計画基礎調査5おわりに
期米軍支配をGHQ (連合軍司令部)に、自ら意志表示をされたと言う。いわゆる〝天皇メッセージ〟等も明らかとなり、沖縄県民の心境は複雑な思いになったのであります。
私達は、ここで日本の歴史の過ちを再び繰り返さないために、それを指摘し合い、教訓として生かしていくことは、後世に対する務めであろうと思います。
日本は明治、大正、昭和の三代七十七年間(一九六八年、明治元年□一九四五年、昭和二十年)に、日清、日露、第一次、第二次世界大戦(太平洋戦争)と、実に四回にわたって戦争をしてきました。これはまぎれもなく領土拡大の野望と資源確保を意図した侵略戦争であり、そのしっぺがえしに、犠牲になった象徴的なところが沖縄であり、広島、長崎であったと思います。
これだけの大戦を推し進めた日本の国は、いったいどのような国家体制であったであろうか。そのことをお互いに認識し合うことは極めて重要であります。
それは富国強兵を国是とし、天皇制を中心とした軍国主義の社会体制をつくり上げることであったし、そのために徹底した皇民化教育が行われたのであります。
その結果、日本の国は神の国と称し、日本のやっている戦争を聖戦と教え、アジアの国々とその国民を蔑視させ、アメリカ、イギリスに対しては「鬼畜米英」と教えたのであります。国内にあっては、国民の基本的人権は抑圧され、自由と平和を願う国民は弾圧されたのであります。
思想、信条を含む基本的人権を奪われた日本国民は、その非科学的、非合理的、非民主的な政府の行為に抗弁することも許されず、それはあたかも、牧童のムチに追われ、大群となって草原を流れていく、あの牛や羊のごとく戦場へ戦場へと駆り立てられて行ったのであります。
私が今日まで施政方針を通して強調してまいりましたのは、日本が行った戦争の反省と教訓に立って、平和と民主主義の尊さ、人間の尊さと基本的人権を守ることであり、それは日本国民の幸せに通じ、将来の発展に結びつくものだと訴えてきたのであります。
ところが現在、日本の政治状況は極めて危機的状況に立ち至っており、消費税問題をめぐる国民的不協和音、リクルート問題での構造的汚職は政治家への不信感をつのらせ、国民の信頼を失っております。
戦後の憲法と教育基本法の理念に反する、民主教育の打破と戦後政治の総決算をもくろむ勢力に押され、教育改革と称した新指導要領の発表等、世の中はおだやかではありません。
去る二月十日、文部省が発表した新学習指導要領の内容を見た時、それは〝驚き〟と〝遂に来たか〟という感を禁じえない国民が多かったと思います。それは戦後四十四年間の教育理念や教育体制の転換を謀ろうとするものであり、国家意識を前面に打ち出し、軍神と言われた東郷平八郎を登場させ、日の丸、君が代の取扱を従来の「望ましい」という指導から、全国的、画一的、 一律に強制するが如きは、児童・生徒、教師をはじめ憲法で保障されている国民の思想、信条の自由を奪い、再び国民全体を、時の権力の僕として従わそうとする発想であり、果して、そのことが今日の平和主義、主権在民、国際化、個性尊重の時代の教育と言えるのでありましょうか。
政府は、太平洋戦争の反省と教訓を踏みにじり、憲法を空洞化させ、再び軍備増強をはかり、新国家主義的軍国主義の危険な方向ヘ大きく歩みつつあるのであります。そして国民の教育権をも完全に国家権力が握り、国民全体の思想、信条を統制し、基本的人権を抑圧する体制に入りつつあると考えるのは単なる杞憂でありましょうか。
我々は、歴史の真実をゆがめ、歴史の正しい流れに逆行する、この動きを黙視し、ただ流されていいはずはありません。今こそ、日本国憲法と教育基本法の精神をあらためて自分自身のものとし、より人間的、より知性的、より主体的、より良心的に生きて行かなければならない時代になったことを深く認識することが肝要であります。
したがいまして、人間を不幸にする戦争への道につながる改憲論や軍備増強、自衛官募集業務等は読谷村の基本理念にそぐわないものであり、それを認めることはできません。
私は、先に述べた日本の政治状況を肝に銘じつつ、過去の日本の歴史の教訓と平和憲法の理念と読