読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1989年5月発行 広報よみたん / 5頁

ふくぎ卒園式 新しい保育園でもガンバリます-ユカ・ミキ・ミキヨ- 【写真:1】障害児母子通園保育所『ふくぎ』-保母中山佳子さん-

 村総合福祉センターを活動拠点に、様々な福祉活動が実践されておりますが、去る四月二七日、同福祉センター内に在る、障害児母子通園保育所「ふくぎ」では、晴れて三人の園児が卒園しました。
常に行動を共にした「福祉作業所」や「かりゆし学園」の仲間はじめ関係者多数が出席。卒園を祝いました。村役場与那覇守丈厚生課長より卒園証書が授与されると、割れ返るような歓声と拍手が響きわたり、比嘉明美読谷村障害児を守る父母の会副会長より、祝辞が述べられました。園児の母親たちからは、「初めは、どうしても打ち解けませんでしたが、周囲の温かい励ましと協力で、今では歩行することも、お話することもでき、お陰で母親たちも楽しく保育に参加できました。子供を通して感謝という言葉を知りました。ほんとうに、ありがとうございました。」とお礼の言葉を述べました。
 園児が紹介された後、全員で「おもい出のアルバム」を大合唱。温かいまなざしは、心のハーモニーとなって園内にこだましていました。開園以来六年もの間、苦楽を共にした前保母町田順子さんもお祝いに駆けつけ、感慨深げに園児達を見守っていました。次から次へと、心のこもったプレゼントが手渡され、晴の門出を祝福しました。
 三人の園児たちは、母親の手を離れ、たくさんのお友達の待つ保育園へ旅立ちます。いろんな事を学ぶでしょう。
 高い高いブランコ大好き
   -友香ちゃん-
 ものまねだったらお任せ-
   -美姫ちゃん-
とってもいいお顔のできる
   -未来世ちゃん-
ふくぎの木のようにすくすくと一。

障害児母子通園保育所
 『ふ く ぎ』
-保 母 中 山 佳 子さん-

 ボーイスカウトや、リーディングサークルのボランティア活動を通して「ふくぎ」の事を知りました。開園以来、献身的に携わって下さった町田順子先生の後を継いで、昨年十月から保母としてお世話させて戴いて居ります。同園は、八ヶ月から三歳までの障害児を対象に早期適切な教育、訓練治療の途を開き、併せて隣接する保育園、施設等での統合保育を実践しており、週二・三回公立の保育所でなじませております。母子通園保育ですが、通園困難な児童に対しては、訪問保育も行ない、現在二人の園児を受け持っています。まだまだ、なじみの薄い「ふくぎ」ですが、多くの方々に知って戴きたいと思います。母子通園ですので、母親の情報交換、悩み解消の場ともなり、相互理解と連帯の輪が生まれ、母親の成長が、ひいては子どもの発達にもつながるわけです。決して一人で悩まないで下さい。どんな小さな事でも、みんなで手と手を取り合って、福祉の輪を広げて行きましょう。みなさまの温かいご理解、ご協力をお願い致します。

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