去る六月十二日に中部老人歌声クラブは、大阪の若水会からのお招きにあずかり楽しい交流会を持つことが出来、うれしく感謝申し上げた。若水会、名の如く心撰刺若者に負けない意気ごみの姿に接し感激しました。
”七、八十の青春正に此虚にあり”と、私の夢が実証されました。私達も負けん気になり、中部老人歌声クラブの生い立ちを申し上げた。若かりし日に歌った歌の本を抱いて中部老人センターに集い歌いはじめたのは十三年前の一昔になりました。歌うのが楽しくてたまらない似た者の集り、年を重ねる毎に多くなり、今では二百名近くの大人数になりました。一年生から十三年生までの人が一堂に集い、歌う喜びにひたっています。
入学式もなければ卒業式もありません。歌う事の好きな人なら何時でも、誰でもはいれる楽園ですこの楽園に中部老人会からピアノの寄贈があり、いよいよ楽しくなり次に大正琴がお目見え、三味線、バイオリン、キーボード等の楽器が追いかけ、今では器楽合奏に合して老人の声も正に青春の集いとなりました。
この立派な環境の大黒柱が池原つる先生であります。先生の熱意溢れる御指導の下、器楽合奏発表会も度々持つことが出来、老人の生き甲斐を感じています。
趣味を持ち趣味に生きる人は幸せ者と思います。無我の境地にひたれるから………。
古の詩人は「白髪は栄の冠なりと謳っています。齢を重ねただけでは人は老いない、理想を捨てた時我等は老いる。”青春”それは人間の一時期の事にあらず、心の在りかたを言う。時に二十の青年以上に、六、七十の人にも宿っている。人の生きる道には喜びもあり悲しみもある。この苦難を越えて長い人生航路を荒波にもまれ、あらゆる経験を積みあげて来た人達は実にすばらしいと思います。これが老人だと思い、そして自分もこの中の一員だと思うと年貢のほほえみを感じ、ささやかなことでもよい、他人のためにつくせる老人になろうと思っています。
緑なる黒髪もいつしか白髪となり象牙のように輝いていた歯も揺れて抜け落ち、避けられぬ老化のしるしであります。白髪は染めれば黒くなり、歯は入れ歯で象牙の様にもなります。しかし頭脳は簡単に替えられない。これこそ私達が努力して機能低下防止に心がけるべきであると思います。頭、手、足を動かす工夫をし、楽しく働き考えることを忘れない生活!!
頭は使えば使う程よくなると、大脳生理学者も言っている。頭、心、体を若く保つために、先づ健康を大切に、食事に気を配ろう。
年を取ったら我執にとらわれず他人との和を求め、多くの人との交わりを持とう!歌や踊りは長生き法の体操である。無理しないで楽しみましょう。
八十坂ひらん安々と登て
トーカチのお祝歌て踊ら
大湾 竹さん 明治四十年生
戦前・戦後を通して多くの教え子達を世に送り出した。村老人会、中部歌声サークルのリーダー格として相変わらずのパワーぶりである。
昨年始めたばかりの油絵は、今年五月のアンデパンダン展に三作出品するまでに。ゲートボールを日課とし、毎週木曜日の歌声サークルには沖縄市まで出向く。もちろん家事も未だ現役ですよ一とは本人
の弁。