読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1990年4月発行 広報よみたん / 11頁

保健婦だより 生き方あれこれ 城間末子

 五月二十八日長浜区を初めに、各公民館で住民検診が始まりますが、その会場へ行けない人(約20人)の訪問による検診を先日終えた。その対象者の訪問から感じたことをいくつかあげてみたい。
 Aさん・80才女性、十数年前に他市町村から転入。結婚したが子供はなく夫が他界してから一人暮らしとなる。昨年口腔内から出血があり、入院して治療を受ける。その後軟らかめの食事しか食べられない状態で栄養面が心配であった。検診時診療所松嶋先生へ相談
栄養補助ミルクを処方してもらいとても喜んでいる。腰痛はあるが規則正しい生活を送り毎晩七時には亡き夫の仏前で大正琴をひく。
Aさんのいつもいう事は、読谷は年寄りが住みいいところ、ヤクルト配達のSさんはいつも笑顔で訪ねてくるし、ヘルパーのSさんも親切でよく世話をしてくれて実の娘のようだ。訪問の帰りには私の手をにぎり老人係のYさん村長さんによろしくという。
 ひとり暮らしをしていても地域のいろいろな支えがあり孤独にならず明るく生きられ
る社会って大切だなあと思う。
 Bさん・87才・男性約三年前ふる里がいいということで転入、姉(視力障害があるが、身動きは自由で九十九才には見えない)・妹(腰痛はあるが、とても八十五才とは思えない)息子の四人で生活、兄弟水いらずで過ごしている。歩行障害があり介助が必要で妹や息子やヘルパーがその手助けをしている。
 デイサービスの利用やヘルパーの支援で入浴等の手間ははぶけたものの、30代の息子が仕事のかたわら病院受診、買い物等の諸用を引き受けていることを聞くと、とても心があたたまる。
 Cさん・九十一才・男性25年前ボリビアから帰郷。ひとりでとても質素に暮らしている。本人の強い希望があり、今時めずらしい、電気・水道・ガスなしでの生活である。視力障害と難聴があり20メートル以上の歩行は無理である。とても義理固く、他人との交流を
好まず、自然の摂理に逆らわずに自分の信念をつらぬき通している。いざという時のものも手づくりで準備をしてある。訪問診査では、栄養面で問題があるので栄養補助ミルクを処方される「年のせいで元気がないのだからしかたがないい」と言いことわる。これだけ頑固な人が、デイサービスで入浴をしたというので、ヘルパーさんの巧みな手法に関心すると同時に、かぜをひかないかと気になったものです。
 民生委員、区長・ヘルパー・近所の人達・行政のスタッフ等で福祉のネットワークづくりをし、見守る方法がよさそうだ。”人に真心で接しなさい、正しく正直に生きなさい”とさとすようにくり返し言うCさんの言葉が残る。

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