読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1991年1月発行 広報よみたん / 3頁

年頭の挨拶 読谷村議会議長儀保輝和【顔写真】 謹賀新年 読谷村議会

年頭の挨拶
読谷村議会議長 儀 保 輝 和

 一九九一年の年頭にあたり読谷村議会を代表して、謹んで新年の御挨拶を申し上げます。
 「村民の皆様、あけましておめでとうございます。」
 一九九〇年を顧りみますと、大変に多忙な一年でありました。県下四十六市町村に於ける首長、議会議員選挙が行なわれ、悲喜こもごもの風景があり、上月十八日の県知事選でクライマックスに達して、沖縄が選挙一色という感すらしました。本村におきましても清新はつらつたる議員各位を迎えることができましたことは、議会運営に力強さを覚え、まことに感謝にたえません。不肖私、議員の皆さま方の推挙によりまして、再び議会議長の要職につくことになりました。大変身の引き締まる思いでございます。微力ながら、地方自治の進展をめざして、村勢発展に一生懸命頑張って参りたいと思います。村民各位の御指導、御鞭撻をよろしくお願い申し上げます。
 さて世界情勢を見てみますと、ヨーロッパにおける東西ドイツの統一、北大西洋条約機構、ワルシャワ条約機構の西軍事ブロック加盟三十四カ国の首脳が一堂に会し、新しい平和株序の建築に向けた「パリ憲章」の調印など、数年前までは想像もつかないスピードでの平和共存体制が確立されようとしております。
 わけても「欧州の対立と分断の時代は終わった。今後の我々の関係が尊敬と協力に基づくことを宣言」し、各国の領土不可侵を確約した「パリ憲章」は歴史的快挙であり、大いに歓迎するものであります。
 このことは、日本人初の宇宙飛行士となって一九〇時間も宇宙船から地球をながめた秋山豊寛さんの「宇宙から見る地球には、どこにも線(国境)は引っ張っていはい。僕たちの子供、孫の時代には国境はなくなっているのかなとしみじみ思う。」という言葉に表われているように、地球に住む全ての人々が平和で相協力し合って生きていける社会づくりへの第一歩が踏み出された感を強く持一ものであります。欧州で起った大きな波がアジア地域にも波及し、平和で戦争のない社会建設に向うことを期待したいと思います。
 我沖縄も日本と中国、東南アジアを結ぶ重要な位置にあり、積極的な平和行政の推進が望まれるのであります。
 本村においても「ノーベル平和賞を夢みる村民基金」を源資とし、村民の海外研修派遣の道が開かれ、今後国際的な視野で物事を考える人材が増え、地域づくりと平和な村づくりへ寄与していくものと思っております。
 二十一世紀まであと十年。現在の私たちに与えられた課題は、二十一世紀の青年たちが希望に満ち、平和な社会を語ってくれるであろう、読谷飛行場の転用計画の実現であります。そのためには、村民全体の声を結集し、問題解決に向う態勢を築き上げることが重要だと思います。私共議会も村民と共に、尚一層の努力を重ねてまいる決意であります。村民各位の旧に倍する御指導と御協力をお願い申し上げ、年頭の御挨拶と致します。

   読 谷 村 議 会
議 長 儀 保 輝 和  〃  比 嘉 光 雄
副 議 長 知 花 治 雄  〃  屋 良 政 信
議 員 比 嘉 光 義  〃  与那覇 真 一
  〃    盛 島 秀 貞  〃  当 山 真 市
  〃     比 嘉 蕃 信  〃  新 垣   昇
  〃    島 袋 勝 盛  〃  松 田 光 政
  〃    仲宗根 盛 敏  〃  池 原 伝 雄
  〃    佐久間 盛 夫  〃  当 山   弘
  〃    比 嘉 秀 哲  〃  伊 波 盛 永
  〃    知 花   勝  〃  山 内 昌 治
  〃    山 城 正 輝 事務局長 屋 宜 光 正
  〃    松 田 政 弘

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