読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1991年12月発行 広報よみたん / 3頁

【見出し】最先端 浮沈式イケスを導入 【写真:1】

 食生活の多様化、高級し好が進む中で、高級イメージのある養殖魚を「活魚」で売り出そうと、マダイやタマン(フエフキダイ)などの近海魚の試験養殖が県内各漁協で試みられている。
 近年の漁業は「捕る漁業からつくる漁業」へと、本格的な魚類養殖に向けた技術も確立しつつあります。そのような中、読谷村漁協(古堅宗達組合長)では魚類養殖業の定着化を図る目的に、県内でも最初に魚類養殖の最先端をいく『浮沈式イケス(二基)』を九月四日午前、試験的に都屋漁協の西南沖合一㌔。の海中(外海)に設置しました。
 これまで、外海での養殖は、台風常襲地の沖縄では高波によりイケスが破壊されるとして県内では行なわれてなく、また、従来の養殖用イケスは、大波による破損や漁業権の絡みからほとんど各漁協が港内で試験的に取り組まれているのが実情でありました。
 それだけに、同事業は画期的な養殖事業であり、外海での養殖によって漁獲高が飛躍的にのびることに成功すれば、外海のどこでも魚の養殖が可能となることから沖縄の漁業は大きく変わることとなり、今回の読谷村漁協の『浮沈式イケス』の導入は”つくる漁業”へのステップとして将来的にも有望視され、その進展に関係者から大きく期待がもたれています。
 この、浮沈式イケスの導入にあたって古堅組合長は「実証試験ではあるが、モデル事業として県下で期待されているので是非成功させたい。実績づくりに不安と、苦労が伴うと思うが、それ相応の覚悟で村とタイアップしながら全組合員一丸となって頑張っていきたい」と抱負を語りました。
 この『浮沈式イケス』は八㍍四方の金網製の枠組みからなり、通常は海面から深度七㍍の海中に沈み、枠組みには空気タンクが取り付けられ、船上からコンプレッサーで空気を注入すると海面に浮上するシステム。
 同システムは、台風時の大しけにも深度の調整を行なうことによって外海での魚類養殖の障害となっていた高波問題を解消できる養殖施設として注目を浴びている。

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