喜名区(宇根良雄区長)では、毎年五月三十日に慰霊祭を行なっているが、同区で沖縄戦没者無名兵士のみ霊を祭ってある悌悟の塔の老巧化が著しく、この度新たに改築することになり、去る四月二十三日、老人会(知念政仁会長)などの協力を得て塔の解体作業と遺骨の移動を行ないました。
国道沿いの小高い丘に建立されている悌悟の塔は、当初は一九四八年五月に喜名区内で散った兵士の遺骨(米軍兵士を含む)を見るに忍びず喜名区民の浄財で建立。
しかし、基地内のために移転を余儀なくされ、一九五六年七月に現在の地(喜名松川原四六七番地の一)に慰霊の碑として建立し、毎年、喜名区で慰霊祭がとり行なわれているという。
とり壊された塔の中からは戦争犠牲者の遺骨が七百二十柱、収納袋(カシガー袋)の六十袋分にも達した。丁重に遺骨を袋に詰め込む作業をする老人の手がかすかに震え、戦争体験をした老人らの胸に去来する熱きものを感じる。
遺骨は仮安置所に移され、宇根区長、老人会員らがみ霊を慰めていた。塔は五月下旬に完成する。