読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1993年12月発行 広報よみたん / 3頁

【見出し】ボリビアから喜瀬普美頭君-海外移住者子弟研究生・第一号-

 昨年八月、「読谷村海外移住者子弟研修生受入事業」の要綱が施行され、その第一号の採用者が待ち望まれていましたが、去った九月に本年度の研修生が決まりました。
 第一号となった研修生は、ボリビアからきた喜瀬普美頭君です。
 喜瀬君のお父さんは大木の出身で、現在ボリビア・サンタクルス市で農協職員として活躍中の普二男さん(五一歳)。お母さんの洋子さん(四七歳)も同市で学校の教師として子弟の教育に携わっている。そんな両親を持つ普美頭君は、一九七三年四月四日生まれの二十歳の青年。大木の祖父・喜瀬普徳さん宅に身を寄せながら、「第一〇三期沖縄産業開発青年隊」での研修に取り組んでいる。
 普美頭君は、産業開発青年隊への入隊を前に十月五日午前、祖父の普徳さんらに伴われて山内村長を表敬訪問。その際、ボリビアでの移住者の生活の様子や青年隊入隊の動機などについて、村長となごやかな雰囲気で話が弾みました。二十歳とは思えない少年のような笑みをたたえながら、しっかりとした日本語で話す普美頭君に村長もとても好感を持ち、「半年間の研修でお父さんの故郷、沖縄・読谷村のこともいろいろ学びながら、しっかり頑張るように」と励まされた。
【読谷村海外移住者子弟研修生受入事業】
 この事業は、本村出身で海外、とくに南米各国に移住され、生活されている皆さんの子弟で六ヵ月間の県内研修を希望される皆さんを受け入れようと今年度から実施しているもの。年度当初は、希望者がなく、採用は見合わせていたが、中途の採用となりました。
 研修生の採用条件は、①心身ともに健全で、研修期間中の宿泊、滞在を引き受ける身元保証人がいること、②帰国後はその地域において指導的役割を果たすことが期待される者で、③年齢が一八歳から三五歳までの男女となっています。定員は毎年三名程度が予定され、採用された研修生には、出発地からの往復航空運賃や支度料の他、研修に必要とする経費も本人に交付されることになっています。
 また、この事業の実施にあたっては、「協力会」も結成され、いよいよ本格的な事業のスタートですが、まだまだ研修希望者が少ない現状にあり、村民から関係する人々への情報提供も今後の事業の展開に必要となります。
 どうぞ、南米各国の御親戚などにこうした事業があることを、お知らせて頂きたいと思います。
※事業の窓口は、役場企画課です。

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