読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1994年6月発行 広報よみたん / 2頁

【見出し】光・風・土への憧景「安次嶺長昭展」

 琉球大学で美術工芸の教鞭を執る傍ら、本村の読谷山花織部門でもゆかりの深い安次富長昭画家の絵画展が村立美術館で四月九日午後にオープンし、展覧は五月二十九日までの日程で開催されました。
-光・風・土への憧憬-
をテーマに「安次富長昭展」は開幕。その初日には大勢の関係者らが集う中、テープカットやオープニングセレモニーが行われ、セレモニーでは伊波清安教育長が「絵画展には作家の若い頃からの作品が順次展覧されているので、奥の深い素晴らしい絵画を堪のうして頂きたい」と主催者を代表してあいさつ。続いてあいさつした安次富氏は「平和な文化村づくりに邁進している読谷村で展覧会を開くことができ感謝している」と述べたうえで、「子供のころに母親とともに読谷村を訪れたとき、芋やソウミンチャンプルーでもてなされたことを覚えている。読谷は心のふるさとで印象が強く、展示で恩返しできれば嬉しい」と本村での思い出を語り、また、山内徳信村長は「素晴らしい企画展に多くの方々が参加していただき嬉しく思う、安次富先生には読谷山花織の普及・発展にも尽力いただいた。この美術館で先生の若い頃からのりっぱな作品を展覧できることを喜んでいる。児童生徒らにも刺激を与え、文化村づくりの大きな財産になるだろう」とあいさつした。
 絵画展には、安次富氏が描いた一九五〇年代の具象画から抽象画などの油彩やアクリル画三十五点が出品され、氏の軌跡を描いた明るく豊かな色調の作品の数々は、観賞した人々を美の世界に誘い、大きな感動を与えていた。

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