読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1995年4月発行 広報よみたん / 4頁

【見出し】環境美化に貢献 波平老友会 全国表彰

 「カンカラーアチミエー」(空缶集め)で、何と三百六十七万円余の収益を上げ、そして全国表彰に輝いた老人団体がある。
 その老人団体は、波平区の「波平老友会」(知花昭徳会長・会員二百八人)。
 波平老友会が「カンカラーアチミエー」を始めたのが昭和五十九年(一九八四年)七月のこと。以来、今日までの十二年余に渡ってアルミ缶回収作業を続けている。その実績が高く評価され、この程、優良回収団体としてアルミ缶リサイクル協会(本部・東京)からの全国表彰に輝いた。
 二月二十二日の午後、井之原児童公園(波平区)で行われた表彰式には、五十人余の老友会の方々が参加する中、アルミ缶リサイクル協会の矢野一也総括部長から表彰状が贈られると共に、回収実施している拓琉金属の古波津清快社長が記念品としてゲートボール用具を寄贈した。この栄えある受賞に、知花会長は「この受賞は一重に諸先輩方の努力の成果が実ったもの。今後もできる限り続け、継承していこう」と呼び掛け、また、表彰式では役場らか出席した当真嗣清助役や天久勳環境保健課長が全国表彰を祝福するとともに、環境美化。リサイクル運動で美しい村づくりに貢献する波平老友会の活動を称えた。
 波平老友会がアルミ缶回収事業をはじめたのはゲートボール用具の購入資金を捻出しようというのがきっかけ。老友会の方々は集落内や各所を廻って空缶を集め、自宅に保管。毎月第三水曜日を「カンカラーアチミエー」の定例日に、この日は会員によって集められた空缶を軽貨物車で回収して公園に集め、アルミ缶とスチール缶とを分別する作業を行った後、回収業者へと引き渡している。
 回収をはじめた昭和五十九年当初は一、六三五㌔で二十万五千円余を売上げ、以後、回収量は年々増え続け、平成六年は十ヵ月分で七、七三一㌔(総売上高三六七万六千円)という素晴らしい実績を上げている。
 波平老友会のアルミ缶回収事業の実績を見るとき、その活動は、環境浄化の問題やアルミ資源再利用(リサイクル運動)に、時代を先取りした事業を展開してきたと言えましょう。その実績が高く評価され、今回、全国表彰(六十団体)に輝いた。県内では波平老友会のみが選ばれ、その成果はまさに、一石二鳥の効果をもたらしている。

 【アルミ缶リサイクル協会】
 アルミ缶製造・圧延、商社など二十八社で設立した団体で、一九七七年から「アルミ缶回収協力者表彰制度」を設け、協力団体(人)などを表彰している。

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