めざせ健康ゆんたんざ8
糖尿病を軽くみていませんか?
~暴飲暴食のつけは重く…深刻な糖尿病の合併症~
「後悔先に立たず、週に三回透析に通うようになった今、この言葉が身に染みるよ。」と話すSさん(七十歳男性)。Sさんが、糖尿病を発症したのは二十年前。基地従業員として、精力的に働いている頃でした。自分よりひと回りも体格の大きいアメリカ人と同様に、昼食時はフライドチキン、ピザ、コーラ等、脂肪の多いファーストフードを毎日のように食べ、仕事が終わっても、付き合いで飲み歩き、焼き鳥や三枚肉等、やはり脂肪の多い食事を好んで食べ、暴飲暴食を重ねていたようです。当時は、健康に自信があって、健診や人間ドックもなかなか受けない、いわゆる働き盛りや、若者に多い典型的な「健康無関心派」だったのです。
久しぶりに受けた健診で、高血糖を指摘され、病院は受診したものの、痛くも痒くもないため、緊迫感もなく、「生活習慣を改めるように」との医師の指示も聞き入れず、治療を放置してしまったそうです。その結果が「腎症」という合併症に見舞われ、人工透析を導入せざる得なくなってしまいました。
長年、血糖のコントロールが悪い場合に危険なのは、糖尿病の合併症です。
特に三大合併症といわれるのが、
①眼底の血管に病変が起こり、目が見えにくくなったり、視力が低下し、ひどくなると失明してしまう網膜症。
②足先のしびれ、痛みより始まり、ひどくなると足の神経が麻痩し、傷があっても気づかず糖尿病性壊疽となり、しまいには、足を切断しなければならないこともある神経障害。
③血糖が高いため、腎臓の細い血管が壊されて、腎臓に障害がおこり、ひどくなると透析が必要となる腎症です。
Sさんは、治療を放置したため糖尿病性腎症という合併症になってしまったのです。
村内では、人工透析を受ける方が、平成十五年三月現在七四人と、年々顕著に増加しています。(図1)その中でも、糖尿病性腎症が原因で透析を受けている人の割合が二〇人(二七%)と確実に増えてきています。
平成十四年度の住民健診で、「糖尿病治療中です。」と話された一六二人の、ヘモグロビンAICの状況を見てみると、合併症をおこしやすい値、七・〇%以上あった人が七六人(四七%)と半分近くもいたことは驚きでした。「通院しているから大丈夫」と考えず、自分の血糖の値がどうなのか把握し、主治医と相談しながら自己管理を徹底し、合併症で苦しむことのないように気をつけてほしいものです。糖尿病は防げる病気です。合併症も予防できます。仕事の忙しさを理由に、健診を受けなかったり、治療を中断し放置したままで、いきなり合併症に見舞われてからでは遅いのです。Sさんが話していた、「後悔先に立たず!」の言葉を心に留めて、生活習慣を改めるように努めたいものです。
文・健康共生課
保健師 大城真悠美