読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

2004年4月発行 広報よみたん / 7頁

保育の窓十九 共に育つ仲間たち

保育の窓十九
共に育つ仲間たち

 北保育所には、障害児保育を受けている子がいる。いま、ぞうぐみ(二、三歳児混合クラス)には、Aちゃんがクラスの仲間にしっかりと受入られて、日々園生活を楽しく送っている。
 Aちゃんは砂が大の苦手である。少しでも砂が手は足につこうものなら、おっかなびっくり!の表情である。少しずつ砂の上を歩いたりしているが、まだまだ抵抗があるようだ。慣れるまでには時間がかかる。友だちが砂あそびに夢中になっているのを視野に入れながら大急ぎでその場を離れていく、「いつか近い日に友だちと一緒に砂遊びができるといいね」と思いながら他の場所へ保育士と一緒に移動する。いつでもマイペースで遊びたいAちゃんである。そんなAちゃんも毎日お母さんと元気よく登園してくる。お母さんも生活リズムを大切にして、持ち物の片付けをしてから絵本の読み聞かせを親子で楽しんで、それからAちゃんと手をつないで園庭を散歩する。そんなひとときをお母さんと過ごしてから担任と交代する。クラスの仲間や保育士と一緒に滑り台をすべったり、築山を登ったり、お気に入りのタイヤブランコを押してもらったり、途中で走りだしたりしたら「Aちゃーん」と連れ戻してきたりして、健常児たちもしっかりと自分たちのクラスの仲間として思いやりの気持ちで接している。室内でもAちゃんは大好きな友だちの髪をひっぱったりして遊ぼうとする。「あそぼう!」と言葉にして伝えないから手で気持ちを伝えているのだが、相手にとってはちょっと乱暴なので「いたいっ!もうっ!Aちゃんよ!」と怒っている。遊んでいるおもちゃをAちゃんに取られると「ダメッ!これはBちゃんの!」と対等で容赦しない。あそびの中でAちゃんも健常児たちもルールが分かっていく。保育士は安全面に留意しながら健常児たちと関わらせ遊びを楽しませるように見守り、いろいろな遊びに誘ったりする。
 障害児保育は、クラスだけのものではない。Aちゃんは各クラスの担任や仲間たちにも積極的に関わっていこうとする。誰もが「Aちゃーん」と優しく受け入れている。
 集団生活をする中で少しずつ集団のルールがわかるようになり、基本的生活習慣も保育士や友だちに助けてもらいながら毎日の繰り返しの中で身につけていくことができるようになっている。
 園と家庭とが連絡帳を通してその日の様子や「できた」ことを知らせたり、直接「こんなことしたよ」「こんなことができたよ」と喜びを分かち合ったりできることは園と家庭とが一体となって保育すすることの大切さを痛感させられる。
 障害児保育は健常児のやさしさ、思いやりを育て、保育士しに心のゆとりの大切さを教えてくれる。そして障害児も健常児と共に過ごす中でゆっくりだが身の回りのことを自分でしようとするようになっている。
 「共に育つ」これが障害児保育の最大の良さではないだろうか。
    北保育所 比嘉静子

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