読谷村の文化財(37)栄橋
栄橋は比謝橋から比謝川を一キロメートル程さかのぼった場所にあります。牧原と屋良を結んでいた橋で、現在対岸は嘉手納高校グラウンド近くになります。橋は鉄筋コンクリート製で昭和六年頃に開通式がおこなわれたようです。当時、牧原で生産されたサトウキビを嘉手納製糖工場へ運ぶために鉄軌道が敷かれ、馬がひくトロッコで運搬されました。この橋の造りは大小のアーチが二段になっていることから二重橋とも呼ばれました。川が流れ、峡谷となった景色は風光明媚で遠足時にはにぎわったそうです。去る昭和二十年の沖縄戦でのアメリカ軍本島上陸が間近にせまった時、日本軍は敵の進攻を遅らせるため栄橋を爆破したと言われています。現在、両端に橋の一部が残っており、県内でも数少ない戦前のコンクリート製建造物となっています。
文、文化振興課 仲宗根求