読谷の自然(99)昆虫類【チョウ類】38 キチョウ(シロチョウ科)
前翅長は二一ミリくらいと小さなチョウで、翅を広げると全面(背面)が鮮やかな黄色になります。県内でもごく普通に生息し、海岸線から平地、山地の林縁など広い範囲で周年見られます。特にシロノセンダングサやアメリカハマグルマ、クマノギクなどが群生して生えているような場所では吸蜜している成虫の姿がよく見かけられます。
幼虫の食草はマメ科植物で、特に移入種のビルマネムやナンバンサイカチなどを好みます。特にクロウメモドキ科の在来種で海岸の岩場に生えるヒメクマヤナギ、石灰岩地に多いリュウキュウクロウメモドキなどが利用されます。
マメ科植物は広い範囲に生息しているため、このチョウもその食草の分布に応じて、広い生息範囲をもつというわけです。
本種の国内での分布は本州から琉球列島で、世界的な分布はアフリカ北部から東南アジア、オーストラリア、中国大陸、朝鮮など幅広い分布域を持っています。
文:嵩原建二(沖縄県立博物館学芸員)
写真:小浜継雄(沖縄県ミバエ対策事業所)