読谷の文化財(43)ティラの壕
ティラの壕はティラヌガマと呼ばれることもあり、都屋漁港近くの海産物レストラン南方にある大きな穴です。一帯は広場でほぼ中央に地表が陥没した鍾乳洞(学術用語でドリーネ)となり、地表では直径約十メートルの大きな穴となっています。穴の底から多くの樹木が地表に伸びています。地表から底までの落差は五メートルほどあり、穴の中に入ることは容易ではありませんが、過去の調査から横方向の全長七十メートルの鍾乳洞が確認されています。洞中央部に海水たまりがあり、洞窟は海面下まで続いている可能性があります。古老に伝わる話だと、その昔、戦に敗れた侍が難をのがれてこの洞窟に逃げ込み、命が助かりました。きっとここには神様がいらっしゃるのだろうとその後感謝の拝みをするようになったといいます。現在、都屋区ではコンクリート製のお堂を設置し、旧暦九月十八に「ティラ拝み」をおこなっています。この洞窟は沖縄戦争中にも避難壕として多くの人の命を救いました。
文・文化振興課
仲宗根 求