保育の窓三三
保育所で「子育ては、楽しいな~」と感じて欲しい!
「お外に行くよ」の呼びかけに、「わーい!わーい!」と言う子どもたちの声。今まで泣いていた子も、ニカッと笑顔になります。〇歳児、一歳児だって同じです。すぐに出入り口に行っては、今か今かと待っているのです。靴を履かせている間も、あっちこっちへトコトコ歩きまわったり、「ちょっと待って~」と引き止められて泣いたりです。それでも、園庭に出ると、「ああ~いい気持ち!」と散策活動の始まりです。
四月に新しい先生や新しいクラスにちょっぴり戸惑って、そして泣いていた子どもたちも落ちついてきました。今では、周りの様子がよく見えてきているようです。
お父さんやお母さんがお仕事に出かけていく事が、納得できなくても渋々受け入れてくれているようです。それでも不安で、保育士たちが抱っこをしても、手をつないでも、泣くことがあります。その気持ちを受け止めながらも、保育所(園)が、楽しい所だとわかるように心をくだいています。
「今日は、泣いてなかったですよ。」との担任からのお便りに、「あぁ~よかった!」「ほっとしました。やっぱり泣かれると、かわいそうで・・・」とのお母さんの気持ちが返ってきます。「もう、大丈夫です!」と、お母さん達を安心させてあげたいですね。
保育所(園)は、子育て真最中のお母さんたちにとって、いい情報源だと思うのです。同じように仕事を持ち、家庭があり、そして、子育てをしているお母さんたちが、周りにいっぱいいるではありませんか!「自分は一生懸命やっているけど、ちょっとつらい・・ほかのお母さんたちは?聞いてみたいなあ~。」そんな時にお話が出来たらいいと思いませんか?「○○ちゃんのおかあさんですか?うちの○○がいつも遊んでもらっているみたいで・・・」と言うふうに、自分から声をかけてみるのもいいかもしれません。同じクラスの子どもたちのことがわかるようになると、保育所(園)以外の場で会ってもお話ができるかもしれませんね。親子でお友達になれるのも楽しいと思います。
保育所(園)は、子どもたちが初めて集団で過ごす所です。保育士は、常々子どもの様子を観察し、変化を見逃さないように最善の努力をしています。年齢に合った発達を促して行く事も、大切な役割です。「少し言葉が少ないようだから話し掛けを十分にしてあげよう。」「歩くのが不安定だから色々な場所を歩かせて様子をみてみよう。」等々。その子なりの発達も保障していきます。
お家での様子に心配な事があれば、保育士に声をかけてみてください。新たな視点で集団保育という場で引き出せる事があると思います。ぜひ、保育所(園)で、「子育ては楽しいな~!」と感じていただきたいです。
文・南保育所 保育士
池原 美智子