読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

2006年7月発行 広報よみたん / 2頁

元気で長寿!豊かな暮らし

 読谷村では、生活習慣病とその予備軍が急増し、村民の健康が危機的な状態にあります。村民の健康を守ため
、健康非常事態を宣言し、健康問題喚起に取り組んでまいりました。6月2日、プロジェクトの中心を担う生活習
慣病対策班の看板設置式が行われました。
 ここでは、読谷村の最重点課題の村民健康づくりについて取りあげます。

村民の健康状態は?

平成16年度の住民健診の結果によると、受診者の半数が、肥満や高血圧、高脂血症となっています。それに起因
する心筋梗塞や脳卒中をおこす人が多く、心臓手術を受ける人も急増している状態にあります。また透析患者も
毎年10人前後増加し、すでに90人を超えています。
年齢別生活習慣病患者の割合を他市町村と比較すると、40代以下の若い人で高く、特に糖尿病患者が30代で多く
みられます。
 昨年度の国民健康保険の医療給付状況から判断すると、入院件数の7.6%の伸びに対して、医療費が21.3%と突
出した伸びを示しました。これは、症状が出るまで医療にかからない人が多く、重症化してから病院に かかって
いることが伺えます。村では、重症化、またはそれに近い状態の人が1,000人(村民成人の28人に1人)以上いる
と推測しています。

村の医療費の今後は?
 村の医療費の急騰が予想されます。その理由は、近い将来、団塊の世代が医療費のかかる年齢階層になること
。もう一つは、団塊を含む働き盛りの年齢層が、食の欧米化の影響を受けているため、生活習慣病予備軍が大勢
いるからです。
 実際に、平成17年度の昭和24年生(56歳)一人当たりの医療費は62万円で老人医療費並です。また、平成16年
と17年の国民健康保険等の医療費を比較すると、約2億8千万の伸びを示しました。これは、平成16年度、行政改
革で節約した額(2億6千万)を上回る額です。今後、三位一体の改革が推し進められ地方交付税が削減されるな
か、医療費の高騰は村の財政を圧迫し、村民福祉に大きな影響を与えてしまいます。

生活習慣病対策班の活動は?
 対策班の取り組みは2通りあります。
中長期的な取り組み
・ 健康な人たちへ生活習慣病にならないためのアドバイスや相談などの予防活動の強化
緊急的な取り組み
・ すでに生活習慣病を患った人たちへの保健指導対策
 住民健診を通し、生活習慣病が重症化した人やそれに近い人を抽出します。次に、過去3年間に心臓病の手術
や透析を受けた人の生活習慣を分析し、医師や保健師、管理栄養士などの専門家と連携して健康相談や健康予防

活動を行っていきます。

生活習慣病は予防可能
生活習慣病にならないためには
・年に1度は健康診断をうける (現在、住民健診実施中!)
・食事は3食バランス良く
・運動不足を解消する
・上手に休みをとる
・アルコールはほどほどにする
・タバコを吸わない
 健康増進課にて健康に関する相談を受け付けています。お気軽にご相談ください。(14頁参照)
長寿村読谷村を取り戻そう!

渡慶次区が生活習慣病対策に取り組む
(渡慶次区民健康守り隊)

 渡慶次区では、住民健診による有所見率で、男性が1位、女性が2位になるなど、村内でもトップクラスで悪

い状況にあることがわかりました。
 そこで、区を挙げて、生活習慣の改善として、日常生活にウォーキングを取り入れ、持続可能な運動療法の一

つとして健康づくりにいかしていこうと、教育委員会との共催で「ウォーキング教室」を開催しました。
 当日は、服装のチェックやストレッチ、水分補給、ウォーキングの基礎的な知識を実際に運動場を歩きながら

学び、余分な体脂肪の燃焼を体感しながらの教室となりました。講師の上地先生のかけ声に励まされながら、老

いも若きも心地よい汗を流しました。

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