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2006年7月発行 広報よみたん / 15頁

読谷の民俗芸能 16 舞踊(1) 蝶牡丹(チョウボタン)

読谷の民俗芸能 16 舞踊(1)
蝶牡丹(チョウボタン)

今月から各字独特の舞踊を中心にムラアシビで演じられた民俗芸能を紹介します。まず、字大湾に伝わる「蝶牡丹」からはじめます。
蝶牡丹の由来を訪ねると、字大湾の松田徳兵衛(明治三八年生)が大正十年頃創作したといわれています。字大湾では終戦直後演じて以来四十年ぶりに平成五年に城フェスタで復活上演されました。松田徳兵衛は、本土にもよく出掛け見聞を広め、鬼狂言「五月五日の由来記」(別名菖蒲の由来記)も創作したといいます。
前半は歌のかけ合い(歌劇)で後半に三曲の舞踊が演じられます。

第一場
老人の捕らえられたハベル(蝶)を助けようと美しい娘に身を変えた牡丹の精は、老人にハベルを下さいと願う。老人は、私には妻がいないので私の妻になることを約束したらあげてもいいと言う。娘が断ると老人はハベルを殺そうとする。娘は心ならずも蝶を助けるために承知する。
第二場
牡丹の精が登場する。つづいて若者に身を変えた蝶の精が出る。蝶の精があなたに助けられたはべるだと告げる。牡丹の精も私も当たり前の女性ではなく牡丹の花の化身だとなのる。二人とも元の姿であらわれようと語り合い幕内へ入る。
(二人蝶と牡丹に早変わり)
第三場
蝶と牡丹が出てきて「中作田節」「スーリー東節」「鳩間節」を踊る。

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