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1957年1月発行 読谷村便り / 3頁

役所事務室新築工事

役所事務室新築工事

 愈々着工、来春三月末竣工を目標にかねてから役所開設移動十周年を記念する事業として計画されていました役所事務室建設が去る十二月十八日の第十一回臨時議会において満場一致で議決になり、十二月二十二日の指名競争入札の結果、与那覇組に落札。愈々十二月二十六日の吉日を卜して着工されました。
 役所の存在は申上げるまでもなく行政の事務と技術をとおして如何にすれば現実に具体的な行政活動を実践しそれぞれの事務をとおして村民へのサービスを実現し、そして村民の福祉を増進しその効果を住民生活に最大限に実現するところに意味があるのであります。従って役所事務室はその目的に副うようにその仕事を企画し立案し決定指導援助等のため必要物であるのであります。
 村の役所は去ったエマ台風で会議室を全壊されましたので、毎月の区長会やたびたびの議会、その他諸行事事のためには近隣の皇民会を貸して戴いているのでありますが、年度当初には会議室を建設する計画がありましたが、むしろ事務室を建設し、原事務室を会議室に当てるのが懸命な考えだと計画を変更、事務室を建設することになったのであります。しかし、如何に現在の役所がせまくるしくても、その建設のために村民の皆様に公課の員担を追加する事が合っては個人経済の発展をさまたげるので、一応村税は当初予算額に追加しない。即ち役所建設のために増税はしないという基本的な考えを堅持して税□□求める事として建設の計画が進められたのであります。
 それから現在の事務室は皆様がいろいろ要件を以て役所に来られてもせまぐるしく実に不自由な思いをしていられるので、しかも雨降り、風の強い日炎天の日でも外廊下に要件の終るまで立ち、辛抱していただいて御苦労をかけている現状でありますが、今度建築される役所は内廊下式にいたしまして、天気の悪い日でも安心して役所に来て戴き、そして要件が片付くまで安楽に御待ち願えるように親しみ深い役所であるように亦、職員も公債として村民に充分なる親切なサービスが出来ますように明るく設計されているのであります。この事務室の完成をきっと村民皆様が、さすが私たちの役所だと満足して喜んで戴けるような立派な役所が出来上るものと確信しています。どうぞ村民一万八千余の御協力を御願い致します。

役所事務室新築工事の概要
一、位置 読谷村波平区(現在役所敷地会議室跡)
二、建坪数 六四坪
三、工事費請負額 壱百拾万也
四、構造 鉄筋コンクリート造 平家スラブ葺
五、工事施工者 与那覇組 与那覇次郎氏
六、着工手月日 一九五六年十二月二十六日
七、竣工予定月日 一九五七年三月
 

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