一九五七年度行政状況報告
△一九五七年度の行政状況について現在までに処理し又は実施して参りました主なる事項の概要を御報告申し上げます。
一、行政事務について
事務を能率的に且つ効果的に運営し村民に忠実なる公務員たらしむるため職員の服務規律の確立を図り、執務の指導刷新に努めてきたのでありますが、特に軍用土地関係事務の重要性と事務量の増加により土地課を新たに設置しこれに伴い若干の職員の配置換えを行ったのであります。
以下主なる事務の処理状況について申し上げます。
(一)戸籍整備について
今次大戦によって滅失した戸籍は一九五四年四月以来整備にとりかかって来たのでありますが一九五七年六月末現在で調整済四〇四六件、その中既に認定を済ましたのが三五九八件未認定が四四八件未調整が約四〇〇件となっています。今後の戸籍事務としては未調整の分の調整と副本の調整、戸籍整備法施行後現在までの戸籍事件の整理転記(昭和二十八年以降)及び新民法施行に伴う新戸籍の調整が残されているのでであります。
(二)戦没者遺族援護事務について
一九五四年三月以来援護法恩給法により事務が開始されてきたのでありますが援護法関係では援護法柱数一二〇二件の中援護請求済数一一三二件、援護未請求数七〇件、恩給法関係では恩給法柱数九一三件、恩給請求済数七五三件未請求数一六〇件、その他葬祭料請求数一一三○件となっています。現在までの援護金の受給額は年金一〇、八八七、一〇九円弔慰金六、三三八、二五一円扶助料八、二四九、七五三円、合計三一、七八八、五六三円となっています。(一)(二)の事務は政府の補助により戸籍整備職員(四名)戸籍調査員(三名)援護事務職員(二名)が配置されて進められてきたのでありますが今年度から戸籍調査員の政府補助が打切られ、亦整備職員については従来通りの職員配置は困難でないかと思われます。しかし読谷村を含む数カ町村に対しては整備職員の配置が政府予算に計上されており亦副本調整職員の新たな配置が考慮されているようであります。
(三)軍用土地関係事務について
1、軍用土地関係の事務量が逐年増加複雑となりましたので従来財政課に含めていた土地係を分離し土地課を設置しその事務処理に当ってきたのでありますが御承知のとおり本村の軍用土地面積は総面積の約七三%に及んでおりましてこの軍用地に対して支払われる地料は一九五二年四月二十八日以後一九五七年六月までには一一八、〇一九、〇四九円となっています。特に今年は一九五二年四月二十八日以後一九五五年六月三十日までの地料に対する訴願審理が完了載定され平均二・八培に増額されましたのでその地料値上り分(五三、八三四、五一四円)が支払われることになっています。亦一九五五年七月一日以降の賃貸料に対しても更に訴願がなされております。その外にも講和発効前の軍道路に対する地科(一号線と六号線、伊良皆から楚辺部隊前まで)が支払準備中であります。
2、昨年は六月九日モーアー副長官から米国下院軍事委員会特別分科委員会報告(いわゆるプライス勧告)が発表されましたのでそれ以来四原則貫徹のにめ村民大会や地主会を持ち土地を守る会を結成し全琉住民とともに強力な団結をして歩調を揃えて進んできたのは皆様の御承知のとおりであります。
3、講和条約発効前の損害補償については昨年三月から調査を始め一三億日円(B円四億二千万円)の補償請求を市町村長会土地連合会を通じて日本政府に請求してありましたが幸い日本政府から琉球政府に十億円(日円)が見舞金として支給されることになり、現在請求事務が進められております。本年の十月以降七、七四六万円、(日円)が支給される事になっています。
4、一九五六年七月以降一九五七年六月までに瀬名波元高射砲隊大湾元高射砲隊、部屋高射砲隊の一部、古堅通信隊金網外の一部等合計約四万坪が解放になりました。
5、ナイキ基地として座喜味城址及び瀬名波拝前原約四万坪が布令一六四号二節b項により定期賃借権を取得する旨予告を一九五七年六月十八日に受領いたしました。この事についてはDE予告に接する以前に土地委員会を開き協議の結果村長及ぴ宇座周作議員、座喜味区長三名が文化保護委員会を通して善処方軍に陳情してあります(財産取得告知書第一三号印刷配付)
二、財政について
(一)予算
五七年度の当初予算は議会の議決により、五、八九〇、二三一円の予算によって運営することになりましたが当初予算において出来なかった財源や需要費の面に変動が生じたため六回にわたり二、四六一、八五〇円の追加予算を要請して議決されたので五月末現在では八、三五二、○八一円の尨大な予算額となっております。尚才入財源といたしましては財政調整交付金が三一〇、九四〇円、政府支出金三四〇、九〇〇円、財産収入四四、○○○円、寄附金二二、○○○円、繰越金一、〇三八、七六〇円、雑収入七〇五、二五〇円を捻出したのであります。
(二)税務
固定資産税は五六年七月十九日、固定資産評価補助員会を開催して家屋の評価基準中第一表第二表、第三表、第四表即ち瓦葺以上の家屋の評価基準を改正して家屋の一斉調査を行うことになりましたので、七月二十三日から同二十六日までの四日間評価補助員三名宛を九組編成して調査を終了、七月三十一日から財政課職員によって家屋評価調書と賦課台帳の作成事務を開始して九月二日までに土地評価、償却資産の調査及び評価事務を終了したが、固定資産税ほ土地家屋、償却資産を総称する賦課事務が未完成であったし納期が九月であるため九月三日から十六日までの十四日間各課職員の応援を得て毎日午後十時まで残業をなし、延六三日の残業をかけ九月十六日を以って固定資産税の賦課事務を終了しその結果は三、七九四件、一、三一二、六六五円を賦課調定した。
村民税は八月八日に区長及び書記に対して申告の記載要領説明会を催し当日申告書を配布し八月二十五日までに申告書を取纏めましたので十月一日から賦課資料の調査を開始し給与所得者の源泉徴収票の写事務や不動産所得、農業所得事業所得等の調査のため財政課全員で拍車をかけたるも納期が十月になっているため再び各課職員の応援を得て十月十日から同二十四日までの十四日間延一二一日の残業をかけて十月二十五日に四、二九一件、六一三、九三二円を調定したのであります。
事業税と特別所得税は十月十六日の区長会において申告要領を説明し用紙を配布して十月二十五日までに申告書を取纏め十一月九日から調査を始めて同十九日までの十日間で事業税が一九九件、一一四、五五〇円、特別所得税が十二件で六、六八○円を調定したのであります。
教育税は十一月二十二日から賦課事務を開始したが十二月の納朋をもつために五日間延四二日の残業をして十二月十五日に四、八四一件、一、七〇〇、○○○円を賦課しました。
自転車税、牛馬車税、畜犬税の申告と賦課事務については五七年一月中で終了したがその結果は自転車税二七〇件で二七、○○○円、牛馬税七四件で八、八八○円、畜犬税一六七件で一六、七〇〇円となっております。
徴税督励期間は二月十日から同二十五日までの十五日間計画し主として村外に居住する固定資産税納税者の徴税を実施致しましたので多大の成果を収めることが出来ました。
不動産取得税は四月十日から同月十七日までの七日間に調査をなして四月二十五日までに一○六件で三一、五四一円を賦課調定したのであります。
斯様にして一九五七年度の税務は年度当初における徴税計画のとおり村税は勿論教育税に至るまですべて年度内に賦課及び徴収を終りましたことを報告いたします。