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1958年7月発行 読谷村だより / 2頁

1958.7、8 反当収量壱萬斤を目標に 糖業講習会開催

反当収量壹萬斤を目標に 
 糖業講習会開催

1958.7.8
 村経済課では村農協と共催で糖業課の大城技師、農連の宮城技師を招き甘蔗栽培講習会を開催した午前は栽培要領によって現地の実習、午後から学科及中間苗圃展示圃を視察質疑応答を行い多大な成果をあげた。七五パーセントも軍用地に接収された本村の甘蔗面積に制約をうけるのでいきおい反収の増加をはからねばならない。ところが未だに大方の農家はただ甘蔗を植えて置きさえすれば良いと考えて栽培管理の面では殆ど関心がないのではなかろうか。その証拠には戦前の反収量に比較して戦後は相当おちている。我々はぜひ反収をあげて生産費を安くし立派な砂糖を生産しなければならない。甘蔗の収量を決定する最も大切なことは品種の改善栽培技術環境であるこの三つが何れも最高であれば収量は最大に期待出来るがこのうち何れかが欠くと最高収量はのぞめないのである。
甘蔗栽培要領
一、整地
前作物の跡地を一尺五寸内外に深く耕し風化せしめ土くれを細かく砕き地表面をならす
二、植付の準備
(イ)横溝 地形と土質によって水はけと作業に便利なように上幅二尺低幅一尺五寸深さ地表より一尺二寸程度にもうける。
(ロ)畦の方向 平坦地では南北にし日射通風を良くし傾斜地では傾斜面に対し直角にして土砂の流出を防ぐ
(ハ)植溝 上幅一尺五寸深さ一尺二寸程度に掘り下げるこの場合表土を一方の畦に盛り上げて心土の風化をよくする次に低軟と同時に基肥を切り込んで僅かに両畦の側面をけずり落すと共に掘り上げた表土で五寸六寸程度に畦戻しをなし土くれを細く砕いて植床をかまぼこ形にする。
(ニ)時期 この作業は植付予定日の二週間迄に完了するようにする。
三、植付の距離
期別 畦幅
夏植 四・○~四・六尺
春植 三・五~四・○尺
株間
夏植 一・○尺~一・五
春植 ○・八~一・○

四、植付の時期
夏植七月上旬より八月中旬まで春植三月中
五、植付の方法
(イ)植床をホー又はワーレンホーで苗が埋まる程度の植溝を作り蔗苗は南向に芽は左右は向けて植溝と平行にし一寸程度に土をかぶせて軽くおさえ土と密着せしめる
(ロ)補植 補植用として各植溝の両端に一○本に対し一本の割合で予備苗を植えておく
六、芽掘
降雨のために芽が埋まったときは土をかき分けて芽の出や分けつを容易にする
七、補植
発芽後発芽しない株が生じた時は予備苗で補植する補植のときは葉の先端を切りすて根際を踏み固めショベルでていねい掘り取り予め準備した補植穴え移して水をかけ充分に土と密着せしめる。
八、反当り施す肥料の量
(イ)夏植用
種目 堆肥及緑肥 反当施用量 7、500斤 基肥 7、500斤
種目 甘蔗調合肥料 反当施用量 四袋(10メ)俵 追肥一回 二袋 追肥二回 二袋
(ロ)春植用
種目 堆肥及緑肥 反当施用量 5、000斤
種目 甘蔗調合肥料 反当施用量 三袋(10メ)俵 追肥一回 一,五袋 追肥二回 一,五袋

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