読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1965年6月発行 読谷村だより / 3頁

ムダのない計画的農業で現金収入を

※マッシュルームを4千坪栽培 会社の集荷場、当村に建設 種苗代の50%を村が助成   ※バレイショを1ケース以上栽培しよう 5百トン出荷目標 種イモ1ケース以上作付者に20%助成 

ムダのない計画的農業で現金収入を
 マッシュルーム(西洋マツタケ)栽培は、九月頃から推肥を準備して、十一月頃種を播き、十二月から収穫を始めて、その収穫が翌年の五月まで約五ヵ月間、毎日収穫して、会社の工場(高志保バスターミナルの裏側に建設される)に納める方法により、生産、販路がスムーズに開けました。
 バレイショは、沖繩(読谷は最も適しておる)では非常に栽培が容易であるにかかわらず、一番収穫のあがる二月から五月までの間においてさえ、外国から約四、〇〇〇トンの輸入をしている実状にかんがみ、琉球政府、農連、園連がせめて、その時期でも共同出荷を実施して、それを補給し輸入を規制してバレイショの計画生産が立てられまして、その産地に読谷村が指定を受けましたので、それを推進したい。
 農業所得をさらに上げるためには、一定の時期に多額の収入のある、たとえばキビ代、養豚収入を上げることも勿論重要であり、その工夫、努力の外に、さらに日々の所得がもたらされる作物を作って毎日収入のある農業経営をとり入れてこそ、先に記したキビ収入養豚収入という収入も蓄積されて実質ともに生活の向上がはかられるものであります。
 さらに、農業に従事する者の力を全部発揮する。農業経営の調査研究を怠ってはなりません。即ち、農業者が一日中、あるいは年中ムダなく働ける農業の組み合わせ、または、重い仕事の出来ない人にやれる農業あるいは比較的農業が暇の時期にやれる農業の選定等農業の種類、働く人の数、労働力等の配分、組み合わせ等を考慮して、農家の全員が、即ち主人も、婦女子も老若全員がムダなく計画的に農業を経営して、所得を高めて行かなければならない。
 そのような考慮の基に、キビ代、養豚収入等一回に多額の収入のみが、農業所得になり得るというような考えになり勝の農業、または、農業は主人、あるいは主婦だけがやるんだとなり勝のあり方も改めて、お年寄りでも、学生でも、帰女子でも、それらに適する農業をとり入れて、全員がそれなりにみんな働ける農業を生み出すことも、また肝要だと思います。 それと、農業も企業、商売だという観念の基に経営する考えが最も重要であります。
 ただ、家で消費するために作るんだという考えは捨てて、総て農産物は金に替えるという経営感覚、商売根性をもって、一ドルでも僅か五十セントでも、毎日収入をあげるという「儲けの根性」を農業者は常に強く意識する農業経営でありたい。
 そんな考えを基本にして村の農業振興計画を立て、それに基づいて、「マッシュルーム」の十二月から翌年の五月までの五ヵ月間毎日収入をあげる経営のマッシュルーム栽培、またそれは、マッシュルームを作らなければ、仕事のなかった者(たとえば、老人、婦女子、中、高校生)に新しい仕事を与えるとともに収入を得て家計にプラスする新しい「マッシュルーム」産業。
 それに、いくらでも買い手が待っておる「バレイショ」を農協を通して米軍に出荷できる見通しが立ちましたので、真に儲かる農業経営を実施して、他の仕事を羨ましがらないで、他の産業と同格の所得を上げ、同様の生活のできる農業経営を確立しようということに外ありません。
 今回「マッシュルーム」は那覇の照屋マッシュルーム工場と(集荷場は読谷村に建設)「バレイショ」は農協、農連を通して、米軍へというルートでその販路は完全に拓けましたので、村民のみなさんとみなさんの暮しの向上のために契約栽培を実施して、その新しい計画を達成したいと思います。
 契約の方法は次の要領に実施したい。
一、マッシュルームについて
 (1)栽培面積十坪以上の者(一坪の種苗代約七十仙)に対して、種苗代の五十%を補助    する。
 (2)種苗代は、収穫の後払い。
 (3)マッシュルームの価格は、一キログラム当り約三十五仙~四十仙(一坪から十八キロ~二十キロの収量)
二、バレイショについて
 (1)種イモ一ケース以上栽培者に対して、種イモ代の二十%を補助する
 (2)(1)の補助を受けた者は販売品に適しないものを除いて村が定めた一定量の出荷を    する。
 (3)値段は一キログラム当り約七仙の予定。
 以上の要領で、本村の農業経営を進めて「今年はマッシュルームを「四、〇〇〇坪栽培目標に「バレイショ」の出荷目標五〇〇トンに定めて行きたいが、要は各農家の皆さんが果して新しい商売根性を発揮して戴きまして、その意欲を出して貰うか否かに左右されるものであります。
 なお、栽培指導、営農相談、その他あらゆる話し合いを心よく待ち受けることにしておりますので、この便りで始めて知る方で問い合せの方は、直接役所経済課、または区長さんに連絡して相談下さいまして、全農家の方々が、この計画に乗って、各々の農業を高めて、生活の向上改善に努力下さいますようお知らせ致します。

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