黙認耕作地農作物 撤去命令の撤回要請決議文
琉球列島米国民政府および琉球列島米国軍沖繩地区工兵隊は、一九六七年一一月八日読谷村長に当村在の米国陸軍戦略通信隊(スターカム通信施設)用地内の黙認耕作地の一部、約八五エーカー(約十万坪)の地域に対して通信用アンテナ施設改良工事のため(1)来年(一九六八年)一月一五日までに農作物を撤去すること。
(2)撤去(一九六八年一月一五日)後から、六ヶ月間農耕を禁止すると通達した。
今回通達を受けた地域は字渡具知および古堅の二つの字で、この両字の土地(宅地含む)は、全部米軍用地に接収され、全く新しいところに部落を建設すると共に、家業の農業も今回通達された地域の耕地以外になくきわめて特殊な状態を余儀なくされた地域である。 現に一七〇戸の農家はこの土地で生計を立てている実態は、たとえ六ヶ月間の農耕禁止とはいうものの、一七〇戸の農家は、次の実態におちいるものである。
(1)通達による農作物撤去期間を差し引いても、改良工事期間の六ヶ月とその後再び許可 された場合、作付から収穫までの六ヶ月の計一年間、家畜飼料としての「いも」がとれ ないため、畜産経営が不可能となる。
(2)来期、一九六八~一九六九年期)収穫の甘蔗がなくなる。
(3)つまり両二年間にわたって、生計をささえる農業所得が断たれ、生活の破滅となる。
(4)さらに改良工事により荒廃された土地の農地造成のために、多くの日時と費用を必要 とする。
特にこの土地の住民は、去る太平洋戦争により尊い生命、財産を失い、なおかつ戦後二十二年の今日まで、幾多の犠牲を強いられる辛苦の中から、ようやく築きつつある生活基盤がくずれ、生活手段を失うことになる。
よって本村議会は、地域住民の生活を脅かし、又は壊す結果を招く、今回の農作物撤去および農耕禁止通達の撤回を要請する。
右決議する。
一九六七年十一月二十一日
読谷村議会
高等弁務官
行政主席 殿
立法院議長