我が家の家計簿
波平五九 知念 トキ
私の家族は夫婦に子供五人の七人家族で、上の子が大学生でその下に中学生二人、小学生二人です。
私が家計簿を記帳したのは四年前からですが、つけっぱなしで家計簿の実用性を見出すことはむつかしく困っていました。そのような時に六五年十二月村生改連絡協議会の中に家計簿研究グループが結成されて翌年一月から毎月一回の定例研究が行なわれるようになりました。研究グループは段階別に三つのグループに別れ、私は三段階のくるみ会に入っています。
私が家計簿記帳の必要性を感じたのは五人の子供が成長し進学するにつれて、学資は増えるし、物価は上昇の一途をたどるので、限られた主人の月給と僅かばかりの農業収入では収支のバランスがとれず不安はつのるばかりでした。
いったい我が家は一カ年にいくらの収入があっていくらの支出があるだろうか、毎月いくらの予算で家計をきりもりしたらよいかを知り毎月の暮らしをすこしでも楽にするために計画性のある生活を身につけようと思い記帳に取っくんだのであります。
研究グループに加入した御蔭で一年集計や二カ年集計を終わり、費目別に分類して見ますと、生活の実態を知ることが出来てそのうちから生活の無駄な消費を見出す事が出来ました。その中で驚くほど無駄な消費の多いのが交際費です。この傾向は我が家だけでなく私たちくるみ会二〇名のほとんどがそうです。毎月の集計をするたびにグループ員は交際費の支出の多いのにため息をついたものでした。交際費の多いことは私達の日常生活を苦しめている事であり、私達の目標としている明るい家庭生活と家族の健康の維持に大きく影響することをつくづく感じました。交際費の出費の多いため、そのしわよせが家族の健康を守る食生活にきていることに大いに反省させられた。交際費の多いためにいかに無理した生活がなされているかを知りしかも冠婚葬祭の出費が驚くほど多いので、交際費の節約をいかに工夫するかと考えたのでありますが、この問題は個人や私達グループ員のみでは到底出来ない社会問題でありますのでこの解決策として、私達グループの集計表をもとに新生活推進協議会に提案することを決め、昨年十一月に行なわれた読谷村新生活推進協議会で、私達グループの家計簿の費目別集計表を公表したところ、協議会に集まった方々は交際費の多いのに驚き満場一致で各種行事の簡素化を決め、村一円に実施することになりました。これで無駄な出費の節約が出来るようになったのであります。
予算生活について
今年度は六六年、六七年の二カ年間の収入、支出の集計を基礎にして予算を立てる事にしました。
そのうちで殊に飲食費や教育費、光熱費等に重点をおいて実行することにしています。成長期の子供の多い私の家では、飲食費では一カ年間に十二%も物価が上昇していル野で、その分を加算しています。教育費は長男が大学を卒業しますので前年度の七〇%におさえています。僅かばかりの軍用地料は毎年臨時収入として貯蓄にまわし、四名の子供達の学資にあてる考えであります。
住居費は去年臨時収入(講和発効前地料)で洗濯機を購入しましたので、今年は多額の支出はありませんが畳表替えをしますので、その分を余計に予算を立てました。消費者の商品知識がないと無駄な金を使いますので、年四回程発行されている「暮しの手帳」を求めるためにその予算も入れてあります。
従来驚く程多い交際費は去る十一月の新生活推進協議会に於いて諸行事の簡素化が実行に移されましたので交際費の節約になる分は教養娯楽費に当てるように考えています。又今年から予備費を設けて予想しない出費に当てます去年から屋敷内の僅かな土地を利用して家庭菜園をつくりましたが、そこからは新鮮なそ菜が得られるし、野菜代を節約するため今年もさらに続けて現物収入をふやすようにしています。養鶏は六〇羽のうち去年ヒナを入れ替えましたが、今年も五〇羽程入れますのでその分の農業支出を見込んで予算化しました。又購入する日常食品のうち貯蔵出来る油、罐詰類その他の保存の効く物はまとめて一括購入して無駄をなくするように考えです。
以上が我が家の家計簿から見た実態でありますが、家計簿によって「入るを計りて出づるを制す」の心得で我が家の暮しが見通しの明るい健実性のある計画的な生活となお収入をふやす努力と工夫で豊かな明るい家庭を家計簿を羅針盤として築く覚悟であります。
家計簿のこのようなよさを私達研究グループ員のみのものにせず家計簿を一人でも多くつけるように、ひいては村内のすべての主婦が家計簿をもつようにその普及にも努めて行きたいと思います。