豊かな心を育てる運動
青少年の非行や校内暴力をいますぐ根絶できる”特効薬”はあるのでしょうか。
答えは「否」です。しかし、特効薬はなくても、次代を担う青少年の豊かな心が蝕(むしば)まれるのをそのままにしてはおけません。
『青少年の豊かな心を育てる』キャンペーンが一年ほど前から、文部省を中心としてスタートしました。そして、地道な施策がいろいろな好成果を挙げています。
お子さんたちが希望に胸をふくらませる新学期を間近に控えて、青少年の人格形成をいかに円滑に図っていくかを考え、『豊かな心を育てる』運動を各家庭で実践してみてはいかがでしょうか。
家庭や地域で実践を
”豊かな心”をはぐくむためには、具体的にどうずればよいのでしょうか。
「豊かな心を育てる」運動推進参考資料(文部省)から、ご家庭や地域社会でぜひとも実践していただきたい事例をいくつかご紹介しましょう。
1 身近な生活の中で豊かな心を育てよう
●あいさつ人間になろう=だれとでもあいさつ、会釈のできる生活習慣を身につけましょう。
第一歩は、まず家族どおしの「おはよう」「ただいま」「おやすみなさい」を励行することです。
●エチケット、マナーを守ろう=社会生活の基本的習慣を守ることは、快適な生活を送るための人間関係を育てることにつながります。まず大人が率先して励行しましょう。
●物を大事にしよう=物を粗末に扱ったり、無駄にしたりする傾向が強いようです。物の価値を正しく知り、大事に活用する態度を育てましょう。
●感動する心を育てよう=雄大な自然や優れた芸術作品などに直接触れさせることを通じて、青少年に感動する機会を与え、豊かな情操を養いましょう。
《例》感動的な風景の写生。自然と接するキャンプ生活。宇宙の偉大さを実感させる”星を見る集い”など。
2 子供を外で遊ばせよう
●子供を土に親しませよう=土に親しむ活動を通じ、自然の営みを理解し、収穫や創造の喜びを味わうことにより、豊かな情操と健全な体がはぐくまれます。地域の大人の協力や助言を得ましょう。
《例》どろんこ、はだしの遊び。親子農園、子供牧場。いも掘り、山菜採り、潮干狩り。
●手作り創作活動=日用品や玩具を作る活動を通して創造の喜びを味わわせましょう。
《例》伝統玩具(たこ、こま、水鉄砲、お手玉、竹馬など)の製作、遊び。少年発明工夫工作教室。
3 心身を鍛えいろいろな生活を体験させよう
●自然のなかでの鍛練=自然に親しみながら、自然の環境に適応し、ときにはこれを克服して活動できるたくましい心身を育てましょう。
《例》臨海学校。スケート教室。親子遠足。親子登山など。
4 子供の自立心やねばり強さを育てよう
●上手にほめよう、叱(しか)ろう=上手にほめてやることによって、子供にやる気を起こさせ自発性や創造性を育てます。また上手に叱ることによって、子供に反省させ、善悪のけじめや判断力を養います。
●わが家の憲法づくり=家族共通の”きまり”を作り、それを守ることによって、自立心と連帯意識を強め、子供を明るい家庭づくりに参加させましょう。
《例》起床、食事、テレビ視聴、就寝などの生活時間。正月、子供の日などの家庭の行事。自分で進んでやること、やってはいけないこと。電気やガスの節約の励行。
●家事の手伝いをさせよう=手伝いは、子供が責任を持ってやるようにし、長期間継続的に、一つのことを根気強くやりとげるようにしましよう。