読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1990年5月発行 広報よみたん / 6頁

喜名観音堂 宮平良秀

 喜名に観音堂がある。県内では数少ない観音堂の一つで、毎年旧暦九月頃になると遠近からの参詣者で賑うが、この堂宇、いつ、誰が、どのような由来で建てたのか、記録もなく、殆んどの人が知らない。だが、その建立にまつわる云い伝えが書名に残っている。それによると、建立は道光二十一年(一八四一年)旧暦九月十八日とのことである。
 話によると、屋号後山内の先代のおばあさんが観古堂の建立と同年月日の生れであったということで、このおばあさんご利益があってか、当時としては珍らしく九十七才まで長生きしたとのこと。観音堂の仏入れの日に生れ、長生きしたことで親類縁者では今でも語り草になっていると云う。数えると一四九年経ったことになる。
 現在の建物は戦後建てられたものだが、石の壁やなかの拝壇は昔のままである。素人の目にはその経過年数ほぼ百五十年位と納得するのがどんなものだろう?
 末年、建立百五十周年を迎えることになる。

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