読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1991年11月発行 広報よみたん / 2頁

【見出し】21世紀に向けての庁舎建設の方向づけ決まる 答申 【写真:儀保委員長から答申を受ける】

 読谷村庁舎建設委員会(義保輝和委員長)では九月十七日午後、『読谷村庁舎建設基本構想』をまとめ山内徳信村長に答申しました。
 これは、今年一月に読谷村から庁舎建設委員会(議会議員、知識経験者、団体長、区長会、村職員の二十三人の委員で構成)に対して役場新庁舎の建設についての諮問がなされ、この諮問を受け、委員会がこれまでに検討してきた結果を「基本構想」として答申したものです。
 その答申では、新庁舎の建設場所は、現在、米軍のパラシュート降下訓練場になっている読谷補助飛行場内に位置付け、同施設の返還を前提とし、一九九三年実施設計、九四年工事着工、九六年までに完成、移転を目指すことにしています。
 山内村長は「答申は三万村民の願いを代表するものであります。新庁舎の建設場所は現在米軍基地内であるが、将来を見通しての計画であり、村民意思が優先されるべきであり、村民が望ましいと思う最も適した場所につくる」と強調。更に、「委員会の出したスケジュール通りに建設を進め、スケジュールを動かさない」意向を示しました。
 また、「新庁舎の壁は、単なるコンクリートの流しっぱなしにするのではなく、建物そのものに文化的価値を持たすために壁面に読谷村の歴史、風土、文化を象徴するように具現化、具象化したり、一例として壁面に進貢貿易の先人泰期や三味線の始祖赤犬子など、様々な模様を浮き彫りにし、村民に関わりをもたせ自分達の文化を建造物に表して、二十一世紀の歴史の批判に耐えうる村づくりの拠点にしたいと思います」と語りました。
 答申による庁舎建設の基本理念は、本村の掲げる将来像『人間性豊かな環境・文化村』づくりに寄与することとし、全村民の英知を結集して個性豊かな地域社会を創造する活動拠点を目指す。その上で①地方自治発展の殿堂とする②住民サービスと行政事務効率化③活発なコミュニティーづくり④行政需要の多様化への対応を目的としています。
 建設位置については「読谷飛行場転用基本計画」をベースとした村民センター地区内に配置し、庁舎の敷地面積は三万㎡。庁舎のほかに、村民会館、図書館、生涯教育センター、健康増進センター、憩いの広場などが建設される予定一です。
 今後、米軍や日本政府などとの精力的な交渉が展開されます。地方自治と平和の殿堂・役場新庁舎の建設の実現に向け、行政と村民が力をあわせ一丸となって邁進しましょう。

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