読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1993年2月発行 広報よみたん / 10頁

【見出し】読谷山焼陶器市に大勢の人出 【写真:新たな北窯も初市に望む】

 県民の間からも今やすっかりおなじみとなったヤチムンの里の陶器市。「第十二回読谷山焼陶器市」は-暮らしの中に焼き物を-テーマに十二月十八日から市が開かれ二十日までの三日間とも大勢の人出で賑わいました。
 今回の陶器市にはこれまでの「読谷山窯」だけでなく「読谷山北窯」(平成三年十一月二十三日に完成した十三連房からなる県内最大規模の登り窯)の若い窯元ら四氏が初市に参加し、例年にない活気がみなぎった。
 陶器類は二窯で数万点にもおよび、花瓶や壷などの装飾品から、マカイや皿、湯呑み、コーヒーカップなどの日常雑器類まで大小さまざまな陶器類が並べられた。
 値段のほうも普段の市価より安値で販売されるとあって、初日の市が開店すると同時にお目当ての品々を求めて客が殺到。買物袋いっぱいに買い求めて嬉しそうに帰宅する人々の姿が見られ、また、独立して北窯を持ち、初市に望んだ陶工の松田米司さんは「ひげを剃る暇もなかった」と冗談を飛ばしながらも「初市に向けニカ月前から作品造りに取り組み、作業は連日深夜にまでおよんだ。しかし、今回、自由に作品造りが出来たのでそれなりに楽しく気楽にやれました。唯、新人としての初市なので客が来てもらえるか、客の入りに不安がありました」と話し「今後においても北窯の四名の心意気を一つにして、食器類は使える陶器を、壷類はしっかりしたものを造っていきたい」と抱負を語っていました。

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