十月二十三日、第12回「中部地区老人の主張大会」(中部地区老人クラブ連合会主催)が宜野湾市中央公民館で行われ、本村代表の比嘉好子さん(比謝肛老人クラブ渓泉会)が見事に最優秀賞に輝きました。
同大会で比嘉さんは『今青春、明日に向かって』をテーマに自らの活動を振り返りつつ、沖縄の基幹作物であるさとうきびの生産農家として、さとうきびの葉に付加価値をつけるべく知識を深め、ウージ染めに挑戦している日常生活を紹介する中で、老後を楽しく暮らすには「趣味や物事に関心と夢を持ち、情熱を絶やさないことが活動の源になる」と主張しました。
比嘉さんが最優秀賞を受賞したことで二十八日午前、読老連の山内真永会長らが連れ立って役場を訪れ、受賞を報告。席上、当真助役は「素晴らしい成績と主張の内容に感動している」と祝福の言葉を述べました。
なお、比嘉さんは来年(平成九年)の一月に行われる県大会に、中部地区代表として出場しますので、村民の皆様方の激励をよろしくお願い致します。
超高齢化社会を目前にし、まれでなくなった古希、私も来年古希を迎えます。
言葉の文に「もう」と「まだまだ」があります。もう「72歳か」と思うと、意気消沈し下を見がちですが、プラス思考で「まだまだ72歳、トーカチも、カジマヤーも、金さん銀さんのように、百四歳もある」と思うと、人生意気に感じ、やる気がでてくるものです。
私は、昭和61年退職(教職)と同時に、農協婦人部に入部し、食の安全性・高齢者問題・環境・組織・女性の地位と、燦燦計画に取り組み、特産の紅いも加工に力を入れ料理集を二冊発行しております。そして、その年の12月に民生委員児童委員を拝命し、現在にいたっており、福祉六法に従い地域と共に、ネットワークを大事にしながら歩んでおります。
私には、美田はありませんが、子宝には恵まれ、三男四女七名の子供達がいます。出産・育児・家事・職業と、それはそれは波乱の一時期もありましたが、今子供達もようやく成長し、それなりに自立をしていますので、今からが私の本当の青春です。「青春とは、人生のある期間を言うのではなく、心の状態をいう。年を重ねただけで人は老いない。理想を失う時に初めて老いる、人は希望のある限り若く、失望と共に老いる」といっています。
私は沖縄の基幹作物である甘藍(さとうきび)生産農家の主婦であります。平成六・七年期から、品質取引が実施され、糖度によって価格が決まる仕組みになってきました。農業は、3Kの一つといわれます。沖縄農業を支えてきたさとうきびですが、農家の高齢化や、後継者問題・放置畑など「基幹作物の危機」などとよくいわれます。
私の家族構成からは、さとうきび作りが適しており、今年は一〇七トンを出荷し、JAゆいなの組合長と経済連製糖工場長から「頑張れよ」と感謝状をうけました。
従来さとうきびの葉は、緑肥や家畜の飼料として利用されましたが、私は、そのグリーンの葉っぱに付加価値をつけ、草木染であるウージ染に取り組んで五年になり、今、私が着ている服もウージ染であります。まだ未熟ですが、自分で染め、縫って着るのでオリジナルだと自負しております。草木染めにもいろいろあり、例えば、下着類はフーチ葉で、玉ねぎの皮、紅いもと媒染を変えることにより、色に変化があり楽しいものです。夜なべをしながら染める布地に、輪ゴムでしばったり、糸で縫ったり、手間隙はかかりますが、染んでいるだろうか、むら染になっていないかと、心わくわくして、何とも言えない境地にひたる瞬間です。ウージ染はプロではありませんが、私なりのやり方で、JA読谷の親子教室や近郊のJA婦人部に指導しており、南国の色、ウージ染を広め、さとうきびの増産にもつながればと、念じております。
もう24年も前のことですが、沖縄県が日本復帰した昭和47年、私は集団検診の結果、医師から「子宮頸部がん第一期」と告知されたのです。がん=死、悩み、苦しみ、大きな不安と動揺はかくしきれず悶々とした幾日かでした。
精密検査、入院、手術、リハビリと、40日で退院することができ、その間医師や看護婦の手厚い処置と看護、家族や妹夫妻、知人、同僚の限りない励ましと指導で日々よくなりました。
私の場合、幸いにも第一期で早期発見、早期治療といえるし、検診を受けたことに感謝せざるを得ません。
会場の皆さんに声を大にして訴えます。
「進んで定期検診を受けましょう。自分の健康管理のためにも、楽しい豊かな家庭生活を築くためにも、受診は必要です。」
私は、このように自らの体験を通して生きることの素晴らしさを痛感したのです。
さて、生涯学習が叫ばれている今日、何事にもチャレンジをし、学ぶ習慣が大切ではないでしょうか。
今は亡き父が「わがほかは、先生なりと悟りえて、学べど平凡不足がち」という句を残しておりますが、私は、これを人生の信条として大事にしています。
私のライフサイクルですが、我が家には祖先からの「火の神」ウミチムンが祭られていますので、朝に祈り、昼は勤労生産に汗を流し、タベには感謝シリウガフー、健康ありがとうと、百円玉をコインカレンダーに入れ、貯金をするのが日課になっています。
忙しい忙しいと、働き蜂だけでは味気ない人生なんですね。「忙中閑あり」と閑をいれ、刺し子やウージ染、裁縫と、指や体を刺激し、好奇心をもつことが心のケアになり、年をとるのも又素敵なごとです。おしゃれ心も忘れずに。
好きな言葉に「晴耕雨読」があります。夫に「君は雨読ではなく、雨裁だ」とよく笑われています。
今年は宮沢賢治生誕百年にあたりますが、あの有名な「雨ニモマケズ」「風ニモマケズ」の宮沢賢治集を再読し、知識を広めていきたいと思います。
最近読んだ名作「フランダースの犬」は、画家を志す貧しい少年と、老犬、祖父との心温まる友情は、世界中の人々に感動を与えたようです。秋の夜長、読書も楽しみながら。
さて、読谷村厚生課と社協が推進している「ゆいま一る共生事業」は、私の字でも今年四月から、比謝川の会と銘打って発足いたしました。老人会渓泉会を中心に、月二回公民館での活動は待ちどうしいものになりました。年間プログラムにそって、歌、踊り、ゲーム、カラオケ、鑑賞、手作りなど、バラエティーに富み、ボランティアの作ったおやつに舌つづみをうちながら、先輩の今昔の物語を聞くのも懐かしく、和気あいあいと童心にもどるひと時です。
老後を楽しく暮らすには、まず健康、それにお金、三つ目に趣味だと思います。
健康の秘訣は、運動したり食事への気遣いも重要なことに違いありませんが、それに加えて、物事に関心と夢を持ち、情熱を絶やさない、それが毎日の活動の源となるのだと思います。
私はこれからも、長生きの質を高めながら、心身共に健康に留意し、農を愛し、誇りを持ってさとうきびを守り育て、生産に精を出し、夫と共に男女共同参画型農業に、挑戦と改革をしながら、明日に向かって生きて行きたいと思います。我が人生に悔いないように。