支え合う社会めざして
あやとり広場⑧
沖縄県男女共同参画計画 ~DEIGOプラン~
今回は、世界・国の女性の地位向上の動きに伴った沖縄県の動きを紹介します。
沖縄県における女性行政のスタートは、国際婦人年の翌年の一九七六年に、商工労働部労政課に婦人行政担当一名を配置したことに始まりました。
翌年の一九七七年には、沖縄県婦人問題懇話会が発足。更に七九年に青少年婦人課が設置され、八四年には沖縄県の第一次行動計画となる「婦人問題解決のための沖縄県行動計画」が策定されました。
特に一九九一年の「女性副知事誕生」は女性行政の大きな進展と県内の女性たちの自信に結びつき、さらに、翌九二年の「女性政策室」の設置は、沖縄県における女性行政の強化となりました。
これを機に「婦人」という名称を「女性」に改めるなど意識の改革に向けた取り組みや女性の地位向上に向けた取り組みが強化され、各種委員会や審議会、女性管理職の積極的登用につながりました。
一九九三年に、第二次沖縄県行動計画「DEIGOプラン二一」を策定し、男女が等しく社会的責任を担い合い、家庭、地域、社会のあらゆる分野において共に参画して築く社会を展望するための指針となりました。また、民間と行政が緊密に連携していくことの重要性から「財団法人おきなわ女性財団」を設立しています。
さらに、一九九六年には、女性の社会活動の拠点として沖縄県女性総合センター「“てぃるる」を開館しています。
一九九八年に国内外における女性を取り巻く経済や社会情勢は大きく変化していることから、「男女共同参画社会の実現をめざす沖縄県行動計画 ~DEIGOプラン二一~」を改定し、「沖縄県男女共同参画計画~DEIGOプラン~」としています。その後、「男女共同参画社会基本法」に基づいたプランが二〇〇二年に策定されました。これは、平成十四年度から平成二十三年度までの十年間の目標としています。
このプランの特徴は、「DV(ドメスティック・バイオレンス)等女性に対するあらゆる暴力の根絶」や「リプロダクティブ・ヘルス
ライツ(性と生殖に関する健康と権利)の確立」、「少子・高齢化への対応」など、近年、社会的に問題となっていることや新しい権利・状況等に的確に対応するための取り組みが新たに含まれた内容となりました。
市町村に対しては、この県の策定プランの趣旨に沿った男女共同参画計画の策定と、地域の実情に沿った活動や事業の取り組みが期待されています。また、県民に対しては、男女共同参画社会の実現に向けて行動するための県民一人一人のよりどころとなるものです。
企画財政課 平良充子
【横組】
DEIGOプラン 愛称の由来
国連「第四回世界女性会議」で採択された行動綱領の三つの目標である「平等・開発・平和」をイメージするとともに県花の「デイゴ」を象徴しており、
D…DEVELOPMENT「開発」
E…EQUALITY「平等」
I…INNOVATION「変革」
G…GLOBAL「地球規模」
O…OKINAWA「沖縄」
の頭文字をとったものです。