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2006年2月発行 広報よみたん / 11頁

読谷の自然(117)昆虫類【チョウ類】56~オキナワビロウドセセリ(セセリチョウ科)

読谷の自然(117)昆虫類【チョウ類】56~オキナワビロウドセセリ(セセリチョウ科)

 前翅長約25㎜。翅の表は黒褐色、ビロード状の光沢があります。オスは一様に黒褐色、メスは前翅に白斑が2個あるので、オスと区別できます。後翅裏面の白い帯が本種の特徴で、これによって日本産の他のセセリチョウ類と見分けることができます。インド、東南アジアからニューギニア、オーストラリアにかけて広く分布し、日本では奄美諸島以南の島々に分布しています。
 成虫は八重山地方で1年中、沖縄島では3~12月に見られ、クロヨナ(マメ科)が新芽を吹く3~5月と、9~10月に数が増えます。おもに海岸林、石灰岩地帯の林、人家周辺で見られます。このような場所に幼虫の食草であるクロヨナの木が生えています。成虫は夕方やくもりの日に活動し、かなり速く飛びまわり、センダングサなどいろんな花にやってきて蜜を吸います。オスは樹上に止まって、近くを通過する虫を追いかける性質があります。幼虫はクロヨナの新芽、新葉を食べます。
文・沖縄県ミバエ対策事業所
         小浜継雄
写真・宮古島市総合博物館
         砂川博秋

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