読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

2006年4月発行 広報よみたん / 17頁

読谷の自然(119)昆虫類【バッタ類】58~タイワンツチイナゴ~ (イナゴ科)

読谷の自然(119)昆虫類【バッタ類】58~タイワンツチイナゴ~
(イナゴ科)
 別名セスジツチイナゴ。大型のバッタで、体長(頭~翅先)はオス60~65㎜、メス
75~85㎜。成虫の体色は淡い褐色で、黄斑があります。後翅はピンクで、飛び立つと目立ちます。複眼に縞模様があります。複眼の下に暗褐色の縦線があり、涙を流しているように見えます。日本、中国、台湾、フィリピン、ボルネオ、インド、オーストラリアに分布し、日本ではトカラ列島以南の琉球列島・大東諸島に分布します。
 幼虫は春から夏に現れ、夏に成虫になります。成虫は年を越して、翌年の夏まで生存します。夏には、その年に羽化した新成虫と前年に羽化した成虫が混じっています。ネピアグラスやススキ、サトウキビ、アダンなどの葉を食べます。沖縄ではサトウキビの害虫として知られ、特に干ばつの年に大発生し、サトウキビの葉を食い荒らします。
 近似種のツチイナゴは複眼の縞模様が不明瞭であること、胸部背面に細かい毛が密生していることでタイワンツチイナゴと区別できます。
文・写真
 沖縄県農業研究センター
         小浜継雄

利用者アンケート サイト継続のために、利用者のご意見を募集しています。