読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

2006年9月発行 広報よみたん / 15頁

読谷の自然(124) 昆虫類【バッタ類】63 ~ショウリョウバッタ~(バッタ科)

大きさがオスで40~50mm、メスで75~80mmと性差が大きく、頭部は細長くとがり、体も細長いバッタ類です。緑色と褐色の2つのタイプがありますが、個体によって、中間的な段階の体色を持つ個体もおり、色彩の変異が数多く見られます。
 県内では周年見られ、農耕地周辺や開けた草原、牧草地などに生息しますが、市街地近くの空き地などでも見られます。また、墓地のような草刈りが定期的に行われる場所にもすんでいます。ショウリョウ(精霊)という名前も、お盆の頃に墓地近くで見られることに由来するとされています。
 オスは飛んだ時、前翅(ぜんし)と後脚(こうきゃく)を打ち合わせて、キチキチキチ・・・と連続的な音を発するため、「キチキチバッタ」とも呼ばれています。メスは乾燥した固い地面に穴をほって産卵している姿がよく見られます。
 本種の分布は、国内では本州から四国、九州、琉球列島まで、国外では中国、朝鮮半島、シベリアなどと広い範囲に生息しています。
 村内でも草丈の低い海岸近くの草原や農耕地周辺などでふつうにみられる身近なバッタ類の1つです。
文:県立名護養護学校教諭
  嵩原 建二
写真:沖縄県農業研究センター
  小浜 継雄

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