体長はオス34~38mm、メス42~47mm(一般に、バッタ類はメスがオスよりも体が大きい)。和名のように後ろあしのすねが赤色のバッタで、体に細かい毛が密に生えています。全体褐色で、胸部の両側にある斜めに走る白い帯が特徴です。複眼に数本の縦縞がありますが、この縞模様は死んでしまうと消えます。日本では奄美大島から八重山諸島に、国外では中国、台湾に分布しています。
成虫はほぼ年中見られます。バッタの仲間は草原にすむイメージがありますが、本種はやぶの周辺など低い木が生えた茂みが好きで、民家の生垣でも見られます(写真は生垣にいたものです)。イネ科植物よりも、広葉の植物を好んで食べます。バッタ類は近づくとすぐに跳んで、あるいは飛んで逃げてしまいますが、本種は動作が鈍いので、すぐそばまで近よることができます。
文・写真 沖縄県農業研究センター 小浜継雄