読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1995年6月発行 広報よみたん / 12頁

【見出し】ベトナムから福祉視察団来村

 このたび、全国社会福祉協議会や全国授産施設協議会などの招きにより、ベトナム政府労働・戦傷・社会問題省人事・訓練局福局長グエン・バン・ドッグ氏を団長とする視察団六人が、日本の障害者福祉分野の調査・視察を目的に来日。視察団の一行は、東京、名古屋での調査を終え、四月十八日に本県を訪れた。来県した一行は、那覇市や浦添市を訪問する一方で、十九日には本村を表敬訪問。役場では職員らが、視察団の一行を歓迎の拍手で迎えた。
 本村への訪問に、団長のドッグ氏は「読谷村の村長が素晴らしい福祉行政を実践していると聞いたので-」と訪問理由を説明。これに山内村長は「双方とも悲惨な戦争体験をする中で生きぬいてきた。遠くからの友人が来てくれたことを歓迎します」と応え、「読谷村は平和と人権、福祉を大事にし、みんなで力を合わせて生きていこうとする村です」と話した後、引き続き本村の米軍基地の実態や福祉政策の理念、実践の状況などを説明した上で、「平和に勝る福祉なし。世界・アジアの平和のために二十一世紀は共存・共生の歴史にしていこう」と呼び掛け、またドック氏は「貴重な時間を割いてくれたことに感謝します。村長や村民が一緒になって日頃頑張っていることに感動しました」「沖縄、読谷、ベトナムにも今だに戦争の傷跡が残り、誰もが平和を望んでいる。今後も友情を深めていきたい」と語り、役場を後にした。

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