読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1998年5月発行 広報よみたん / 3頁

第10回読谷村平和創造展 憲法講演会を開催

 ”平和郷はみんなの手で“をテーマに「第10回読谷村平和創造展」(読谷村主催)が3月10日~20日の日程で開催されました。
 平和創造展は、これまで村中央公民館で開催されてきましたが、第10回目の節目を迎えた今年は、読谷村の自治と平和の殿堂・役楊新庁舎(1階ロビー)での開催となり、今回は戦後・復帰後の苦難な時代の中を歩んできた読谷村の反基地闘争や軍用地返還跡地の具体的な転用事例を、読谷飛行場を中心に据えて第1展示場「軍用地の今・昔」、第二展示場「憲法特集・私たちの憲法」に分けて開催。
 第1展示場では、読谷飛行場の変遷や基地から発生する事件・事故、平和な跡地利用、県が策定した「基地返還アクションプログラム」や「国際都市形成構想」を含め、写真や新聞記事などをパネル展示して紹介し、村民ぐるみで足元から築く平和創造展を訴えました。
 初日に行われた開会式セレモニーでは、安田村長が「村民の闘いの成果であるこの場所(役場新庁舎)で、平和創造展が開催できることを村民と共に喜び、これまでの平和運動の正しさを確認し合うなかで今後の村づくりへの礎にしていこう」と述べました。
 なお、同展は当初、3月13日までの開催日程となっていましたが、村内外の人々から好評を博し、20日まで日程が延長されました。

 また、12日夕には平和創造展の一環として那覇市議会議員の高里鈴代さんを講師に招き、「今、憲法を考える~女性の視点からの平和憲法~」をテーマとした講演会が村総合福祉センターで催されました。
 その中で高里さんは「憲法施行50周年というが、沖縄には復帰後しか適用されてなくその意味を考えてみたい」と話した上で、憲法の精神(主権在民、平和主義、基本的人権の尊重)を強調しつつ、「日本国にはアイヌ、部落、在日朝鮮人、沖縄(琉球人)への差別があり、特に沖縄には基地からあふれでた暴力がふりかかり、基本的人権が守られてない。平和憲法はいま日米安保や地位協定、国民の沖縄に対する無関心という黒い雲にさえぎられている」と指摘し、そして「憲法の光をあらゆるところに照らすには、平和の使者として一人ひとりが自分の範囲でできることから始めること」と唱えました。

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