本村では、平成7年3月に村内23区全ての「読谷村字別構想」を策定しました。
これは、字というコミュニティーを出発点として、個性的で自立的な「21世紀をめざした村づくり」をめざすもので、字別構想は、①地区の特性と課題、②地区づくりの目標、③地区づくりの施策、④推進事業の四項目にまとめられました。
地区づくりの目標では、各字毎にユニークなキャッチフレーズが付けられており、「広報よみたん」では、その特色ある構想(村勢要覧に掲載)をシリーズで随時紹介します。
プロフィール
伊良皆は現在地よりも北(喜名寄り)にあったが、軍用地接収により移動した。国道東側の軍用地にはかつての名残があり、サシジャームイには尚巴志王の墓や生活用水だった井泉(カー)がある。また国道と県道が接続し交通利便性がよく商業地を形成してきた。同時に読谷高校、古堅中学が立地し、文教地区ともなっている。行政区加入人口は985人(248世帯)で、村内では中規模の地区であるが、字内居住人口(2,523人)でみると規模の大きい地区である。
地区づくりの目標
村内外を結ぶ幹線道路の結節点にあって読谷高校も立地し、長らく商店街、住宅などが集中した中心地として成長してきた。しかし国道バイバスの整備により、広域交通の流れが変わり、今後の伊良皆を取り巻く環境は大きく変化すると思われる。並木整備などによる景蜆づくりや車社会に対応する商業機能の充実、利便性を図りながら風格ある文教地区としての整備をはじめ南部地域の中心を担うまちづくりを進める。
伊良皆文化の発堀と継承
伊良皆は「十五夜」や村芝居が盛んに行われた。組踊や伝統芸能も豊富で、最近伝統芸能保存会によって「久志の若按司」が上演された。また軍用地内の元集落には石畳など往時の民俗資源が残されている。これらのことを跨まえ、子ども達による伝統芸能継承活動や青年たちの参加を促進し、芸能の里づくりを進める。さらに元集洛の保存考証により、伊良皆文化の発堀と継承を推進する。
文教地区の伊良皆通りづくり
伊良皆交差点から大木地域にかけての県道6号線沿いは商業・業務区域ができている。今日の商業は駐車場を設けた中大型店へと流れており従来の商店街とは異なるイメージが要求されている。また読谷高校・古堅中学への通学路でもあることから、文教地区としての環境も必要とされる。かつ残波岬への観光客のメインルートであり、品格が問われる通りでもある。こうしたことから、自動車対応型の商業施設への転換推進と、沿道の快適な歩行者空間と緑化により、交通利便性が高く快い景観が続く伊良皆通りづくりを進める。