読谷の自然(105)昆虫類【チョウ類】44 オオシロモンセセリ(セセリチョウ科)
翅を広げるとその大きさが二三㎜と、小さなセセリチョウの仲間です。
茶色の地に大きな白い斑紋が目立ち、識別がむずかしいセセリチョウの仲間にあって、この白い斑紋ですぐに本種とわかります。
本種はクロセセリと同じようにショウガ科のゲットウ(サンニン)が食草で、幼虫はゲットウの葉を二つにたたむように曲げて中にすんでいます。
成虫は花の蜜も利用しますが、鳥の糞に吸汁しにやってくることがあります。時にはその糞が乾いていると自分の排泄物で柔らかくしてから吸汁することがあります。こうした行動は「吸いもどし行動」と呼ばれ、セセリチョウの仲間の一部のグループがこれを行います。
本種の分布は、琉球列島の中・南部から、台湾や中国大陸を経て、ヒマラヤ、インド、アサッサム、ビルマ、インドシナ半島などに広く分布しています。しかしながら、フィリピンまでは到達しておらず、ヒマラヤ系のチョウとされています。
沖縄島での成虫の出現期は三月から十一月ごろで、村内では広葉樹林がまとまって見られるうっそうとした薄暗い場所や林内より幾分明るい林縁などで見られます。
文:沖縄県立博物館 嵩原建二
写真:沖縄県ミバエ対策事業所 小濱継雄