約二十ミリメートルの小型の甲虫類で、四月から十二月に出現し、赤土の露出した日当たりのよい林道沿いなどの開けた場所に普通に見られます。成虫の胸部や上翅は金属光沢のある青緑色の他に、赤褐色や白色の斑点などがあり、きれいな模様をしています。しかしながら、その生態はその姿とはうってかわり、漢字で「斑猫」と書くように、地面を機敏に歩き回りながら、その大きなあごで他の昆虫など
を捕えて食べる肉食性の昆虫です。幼虫はうじ虫のような形をして、固い地面に直径2~3ミリメートルのたて穴を掘って、近づいた小昆虫類を引きずりこんで捕え、エサにしています。
ハンミョウ類は、別名「道おしえ」といい、人が近づくと道伝いにその先へ先へと逃げて行くことから、その様子がまるで道案内をしているように見えることで、その名が付いています。もちろん、オキナワハンミョウも同様の行動が見られます。
本土に産するナミハンミョウに比べると、沖縄産は前胸部が細く、金属光沢が強いのが特徴で、特産する亜種とされています。
村内では伊良皆や親志などの森林地域の林道や農道わきなど開けた場所で、普通に見られます。
文:県立美咲養護学校
嵩原建二